こじらせ雑記

三十路チビデブ独身無職子供部屋おじさんはこれから人生をどう歩むのか。 好きな事、思った事をコンプレックスに乗せて吐き出します。

【バレーボール】チームメイトの何気ない失点で凄いことに気がついた話。

 

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動画詳細は下記にて。

 

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こんなちんちくりんな僕でも、一応スポーツマンである。

中学から始めたバレーボールは今でも続けている。

 

凡人バレーボーラー心の叫び。

一昨年の夏、大学生の頃からお世話になっている男女混合バレーボールのチームメイトから「9人制のチームに遊びに行ってみないか」と誘われた。

聞けばメンバーは全国でも有名な強豪校出身者が多く、中には全日本ユースに選出された人もいるのだとか。

 

 

誘われたが、全力で拒否した。中学・高校でバレーボールはしてきたものの、特に何の実績もないし、楽しく続けてきただけだ。

そんな僕が練習に参加してもただただ迷惑を掛けるだけだし、何より自身のお粗末なプレーを見られるのが凄く嫌だった。

 

バレーボーラーあるあるなのだが、強いヤツは、イキっている。
当時はそんな偏見を持っていた。実際そういう人は多かったし。
そのイキりが凡人バレーボーラーにとってはすごく鼻につくのだ。

上手けりゃそんなに偉いんかと。実力では到底及ばないので何も言えないのだけれど。

心の中で調子乗んなよといつも思っていた。

強豪校出身で未だにバレーを続けてる人なんて全員イキっていると思っていた。

そんな人達の前で自ら醜態を晒しに行くなんて考えられなかった。

 

とりあえず行ってみた。

 

次の練習で誘われた人にまた会った時、また誘われた。しきりに

 

「太郎ちゃんなら大丈夫!!」

 

と連呼していた。何が大丈夫なのかよくわからないのだが、とにかくなんか僕なら大丈夫らしい。

ちょうど予定も空いていたし、そこまで言われて断るのも何か失礼な気がしてきて、とりあえず一回だけ行って打ちのめされて来ようと思った。

 

小学校の体育館。しばらく総合体育館でしかバレーをしていなかったので、凄く懐かしく感じた。

ぞろぞろ集まってきた方達に、ご挨拶に回った。

ちょっとコワモテの雰囲気のあるおじさまに挨拶しに行った時が、とても緊張した。

 

「太郎です!今日はよろしくお願いします!!」

 

「太郎!!動けるのか!?お前引退して何キロ増えたんだ!?」

 

「30キロです!!」

 

「30キロ!!?怪我だけしないようにな!!(笑)」

 

「ありがとうございます!頑張ります!」

ちょっとウケた。良かった。

そして練習が始まった。

 

ここは本当に社会人のチームですか?

練習が始まるなり、皆さん中学の部活かってくらいめちゃめちゃ声を出し始めた。

老若男女問わず、全員だ。

始まって間もなく気付いたが、イキりプレーヤーが一人もいない。

正直びっくりした。上手で謙虚で声を出す強豪校出身者がこの世に存在していたのかと。

 

草バレーボールチームなんて、だいたいダラダラストレッチして、ダラダラキャッチボールして、キャッキャ練習している所しか知らなかった。

 

しかし来てしまったからにはスカしているわけにはいかない。
ヘタクソでスカしているとか、ダサすぎてしょうがない。連れてきた人にも迷惑が掛かってしまう。なんで連れてきたん?と、メンツを潰してしまう。

 

目立たぬ程度で、声を出してる風で、なるべく頑張ってる風でそれとなく声を出してなんとか乗り切った。

練習内容はシンプルながらもめちゃめちゃしんどい。

何故ならうまい人達ばかりだからサボっているのがバレる。

サボっているのをバレないようにプレーするためには、もうとにかくできる限りがむしゃらに打ち込むしかない。

体育館の暑さと、声出しの酸欠で練習中フラフラした。もう二度と来ることはあるまいと思った。

 

凡人は秀才から学べることが多い。

参加者の方達は、確かに前評判通り上手い人達ばかりだった。

うまい人達のプレーを観察するのは、とても楽しかった。
難しい球を難なくレシーブしたり、軌道の綺麗な打ち込みをしたりと、どのプレーも洗練されていて、優雅さすら感じた。

 

その後なんやかんやあって入部させていただくことになり、チームメイトの試合を観に行くことも増えた。

とにかく上手い。見ていて楽しいし、勉強になる。一挙手一投足が凄いのだ。

そんな中でも今年始め、コロナ禍前の男女混合9人制の試合に出た時たまたま動画を取っていた一コマを見返して感動した。それが冒頭の動画だ。

もう一度張っておこう。

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本当に何気ない失点シーンなのだが、凡人と秀才の違いがハッキリとわかるいい例だと思った。

僕みたいな凡人バレーボーラーは、ブロックにワンタッチして届かない(と思い込んだ)距離にボールが飛んでいってしまった時、足が止まる。

予想していないというのもあるが、何よりボールが落ちる前にもう諦めてしまっているのだ。

届くか届かないかは手を差し伸べないとわからないのに。

 

バレーボールは、ボールが床に接地するまでプレーは終わっていない。

この場合僕なら手も足も出せなかっただろうが、彼女は最後の最後までボールを触りに行く。

しかも驚くことにその次にレフトにいる子も足を出して上げようとしている。

 

このシーンでは惜しくもボールは繋がらなかったが、もしほんのちょっと高く上がっていたらどうだっただろうか。失点ではなく、得点できた可能性もあるはずだ。

 

僕の好きなバレーボール漫画「リベロ革命!!」で、

 

「勝負の世界に「たられば」は無いからな」

 

と、主人公のチームメイトが厳しいことを言う。
それに対して主人公は「たらればの方が楽しくないか?」と答える。

 

このシーンで思ったのは、もし上がっていたら?という希望的観測だが、そもそも手を出していなければ触れもしなかっただろう。

 

成人して30キロ体重が増えても、ほんのちょっとの意識の差でプレーの幅が広がり、もっとバレーボールが楽しくなるのではないかとドキドキした。

そんなプレーだった。

 

奇しくも世界はコロナ禍になり体育館は閉鎖、現在も外出・自粛は個々の判断に任せられているような状況だが、徐々に活動の兆しは見え始めてきている。

次回のシートレシーブ練習が楽しみでしょうがない。

 

 

初めてお越しいただいた方、ここまでお読みくださりありがとうございます。
そして僕はこんな人間です。

是非この記事もお読みいただけたら嬉しいです。

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