こじらせ雑記

三十路チビデブ独身無職子供部屋おじさんはこれから人生をどう歩むのか。 好きな事、思った事をコンプレックスに乗せて吐き出します。

コーヒー屋で出会ったマダムのお孫さんが羨ましくてしょうがなかった話

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ブログを始めて一ヶ月を振り返るにあたりいつもの公園じゃなんかつまらんなと思ったのと、机に向かって集中してペンを走らせたいと思い、バレーボールのチームメイトに連れてきてもらったコーヒー屋さんに赴いた。

 

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店主と話をしたりノートに振り返りを書いていたりしていると、一人の上品なマダムがご来店された。
マダムはコーヒーを注文すると、あなたもご一緒にクッキーどう?とクッキーをご馳走になった。
コーヒーを飲んで一息し、マダムは店主にお孫さんの事を語りだす。

 

高校生の男の子のお孫さんはそれはそれはペンが大好きで、使うのはもちろん収集したり眺めたり分解したり、とにかくペンにご執心なのだそうだ。

 

はぁ~珍しい子もいるもんだなあ~と思いつつも、今どきの子っぽいなとも思った。
別に何か根拠があるわけではないが、「一つのことに集中して突き詰めている人」という意味ではなんとなく今っぽいなと思ってしまったのだ。
多分「マツコの知らない世界」のせいだと思う。


もうこの時点でちょっと羨ましいなあと思った。
僕はそこまで他のことを振り切って執着できるくらい好きなものがない。
色んな事に興味がありすぎて広く浅~くつまみ食いしては他のものにまた手を出す。

 

マダムがお孫さんの所へ遊びに行くと、お孫さんは待ってましたと言わんばかりにペンをズラーっと並べ、一つ一つの機能や特性、原産国などを全て説明していくのだそうだ。
マダムは、というかまあ大多数の人はそういう場面に直面するとよっぽど興味がない限りなんとな~くな相槌に終始するわけだ。
マダムは可愛いお孫さんの前ではニコニコしながら聞いてあげるのだそうだが、内心では


「この子はペンのことばかりで将来大丈夫なのだろうか」

 

と心配になってしまうと話していた。

僕はひどく感心してしまって、
「いやぁ~羨ましいですねぇ~」
とたまらず会話に割って入ってしまった。

 

ちょうどマダムが来る前にブログの方針について店主とお話していた。
僕にはこれひとつ!と突き詰めたモノがないからブログの方針が定まらず、
色んな所から浅~い掻い摘んだような事ばかり書き綴ってしまう。
店主は「逆に強みじゃないですか」と言う。


「浅くても色んな所から話を引っ張ってこれるというのは、それだけ入ってくる人の窓口も広いという事。」


と、絵に書いたような珈琲屋のマスターのような事を言ってくれた。
いや絵に書いたような珈琲屋のマスターなのだけれど。

 

そんな話をしていたもんだから、尚更一つのことを突き詰めるお孫さんが羨ましくてしょうがなかったのだ。
僕は興奮して続けた。


「マダムの時代はそういったいわゆる変わり者が疎まれていた時代かも知れませんが、
今はそういった一芸に秀でている人が日の目を見ることが出来易い時代になって来ていると思うんですよね。」

今思うと自分がそういう時代であってほしいからそう言ったのかも知れない。

 

マダムは続けた。
私達の世代からすると、どうにか人並み外れないように、自分が敷いたレールの上をまっすぐ走ってもらえるように育ててきたからとても不安だと。

 

そしてお孫さんのお父さん、マダムのお婿さんはこれまた羨ましい人だった。
そんな我が息子を見て、去年ヨーロッパに文房具めぐりの旅に出掛けたそうな。
いやお父さん。すばらしい教育者じゃないですか。
ペンに執着する息子の感性を更に伸ばそうと、世界のペンを見させるとは。
聞けば息子さんは終始大興奮だったそうだ。

 

また欧州旅行とは別に台湾旅行へ行った時も文房具屋に連れて行ったという。
ニッチな文房具というジャンルだが、その店はなかなかの人で賑わっていたそうだ。
ペンにそこまで興味のないお父様は、そこにいたお客さんに「なぜここまで文房具が魅力的なのか?」と話しかけた。
英語での会話は大変盛り上がり、店を出て一緒に食事へ行ったそうだ。
そこで判明したのだが、その話しかけた方は台湾で文房具のデザインを生業としている人だったという。

 

いやドラマかよ。と思った。
事実は小説よりナントカとか言うが、もうそれじゃん。

あぁ~いいなあコネクション。
やっぱそういう一途な人ってそういう巡り合わせがあるんだよなぁ~。
といつもの浅ましいネガティブを感じつつも、つきつめていけばやっぱそういう出会いも生まれるんだなあとどこかで期待した。

 

NiziProject参加者の彼女達もこの少年も、未来がある若者はなんて羨ましいのだろうと思ったが、おっさんが若者と比較してたってしょうがないなとも思った。


あとたった今気付いたけどその道を突き進んでる人が同じような人に出会うのって別に奇跡じゃなくて必然というか、普通の事だよなあ。類は友を呼ぶわそりゃ。

 

そしてそのお父様は某有名家電メーカーの社員だそうで、海外出張が多く、溜まったマイルを定期的に吐き出しがてらお孫さんを連れて世界中を回るのだそうだ。
巡り巡る社会のごく当たり前な構図に納得しながらも、もうそういう生き方はできないんだなというエモさも感じた。
まあこのマダムもマダムで、43歳の時に起業して去年引退したばかりとかいうなかなかのお人だったのだけど。

 

いつもの公園巡りをほんのちょっとの思いつきでカフェに変えただけで店主からめちゃめちゃためになる話を聞けたし、マダムからはクッキーごちそうになって面白い話も聞けた。

 

昨日の記事と被るが、「新しい事をする」ってのはこういう思いがけないことに繋がるなあとしみじみ思った。

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次はどんな感動に出会えるのだろう。

以上です。

 

 

初めてお越しいただいた方、ここまでお読みくださりありがとうございます。
そして僕はこんな人間です。

是非この記事もお読みいただけたら嬉しいです。

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