こじらせ雑記

三十路チビデブ独身無職子供部屋おじさんはこれから人生をどう歩むのか。 好きな事、思った事をコンプレックスに乗せて吐き出します。

人のブログを読んで勝手にHIPHOPを感じた話

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HIPHOPが好きだ。


きっかけは「フリースタイルダンジョン」という
ラッパーがMCバトルをするTV番組だった。

 

フリースタイルダンジョンとは
フリースタイル(即興)のラップバトルで、
チャレンジャーが「モンスター」と呼ばれる強豪ラッパーと戦い、
勝ち抜いて賞金獲得を目指す番組。

 

MCバトルとは
MC(ラッパー)同士で行われるヒップホップ文化が発祥のラップバトルである。

Wikipediaより抜粋

 

 

2015年から放送が開始され、またたく間にHIPHOPブームを引き起こした番組だ。
中でも僕はモンスターとして出演する「R-指定」というラッパーが大好きだ。

 

彼はDJ松永とCreepyNutsという音楽ユニットを組んで活動している。
彼個人ではMCバトルの全国大会UMBでKREVA以来の三連覇を達成している凄腕ラッパーだ。


またDJ松永もDJの世界大会DMCで優勝しており、日本一のラッパーと世界一のDJが組む唯一無二のHIPHOPユニットだ。

MCバトルで圧倒的強さを見せつけるR-指定だが、何より僕はCreepyNutsの曲が大好きだ。
R-指定とDJ松永、彼らは自身を「たりないふたり」だという。

 

たりないふたり」とは、南海キャンディーズ山里亮太とオードリー若林正恭が出演していたTV番組のタイトルだ。
人見知りで社交性・恋愛・社会性の”たりない”ふたりが、コンプレックスを生かした漫才やコントを披露する。

そして彼らCreepyNutsはこの「たりないふたり」に大いに共感し、
たりないふたり」という楽曲を制作し、
同曲をリード曲として自身のファーストアルバム「たりないふたり」をリリースしている。

 

HIPHOPというジャンルは、自身の思想や生き様を歌詞にぶつける。
「俺はこう思っている、これが俺だ」と内面を曝け出し、言いたいこと言う。
山里亮太テラスハウスで毒を吐きまくっていたように、
彼らも自身のコンプレックスを曲にのせ訴える。

 

彼らが「たりないふたり」に共感したように、
僕自身も彼らの抱えるコンプレックスにとても共感を覚えた。
僕は彼らに心の内を代弁してもらっていた。

 

僕自身もここ数ヶ月で色々思うところがあり、コンプレックス丸出しでブログを書いているわけだが、
これも一種の僕なりのHIPHOPなのではないかと、彼らに少し近づけたような気がしている。

 

前置きが長くなったが、とにかくHIPHOPが好きだ。

 

 

文化系ヒップホッパー


noteというブログ系SNSを始めた。
各々の思いを文や写真、動画、音声などで発信している。
ここでは面白い人で溢れている。「マリナ油森」さんもその一人だ。

 

note.com

 

めちゃめちゃざっくり要約すると、
映像部の作者がマラソン大会でランナーズハイになった。
出場のきっかけは映像部の罰ゲームで、
今思うと「走ること」を「罰にする」という行いが、
とても文化系だったなあというオチが綺麗に決まる話だ。
これただの概要なので是非本文を読んでほしい。


まず最初に題名と写真が目に入り、クスッとしてしまった。
「文化系」と「マラソン」というお互い遠いところにいるワードと、
銅像」という文化的芸術作品が「走っている」という共通点が
粋というか、上手いことするなぁ~と感心した。

更にオチが「走ること」と「走ることを罰にする」という
運動部のイメージと文化部のイメージを対比させ、
その対比した共通点でオトして来るという見事な三段落ちに、ひどく感銘した。


これは正に、HIPHOPでいうところの「韻を踏む」と同じ事なのではないかと思った。

 

韻を踏むとは
意味は「ラップ等の音楽や読み物で同じ言葉を繰り返す手法」
「韻を踏む」とは「ラップなどをはじめとする音楽や、小説や詩などの読み物で、同じ言葉や、同じ音や母音を持つ言葉を繰り返し使う手法」です。

 


この場合、文化的行為と運動という対比した2つの概念を繰り返す高度な表現技法なのではないか。
更にこの記事を深く読み解くと、驚くことに更に3つの対比があり合計5つも韻を踏んでいる事がわかった。

 

①タイトルの「文化系」と「マラソンデビュー」
②写真の「銅像」という芸術作品と「走っている」描写
③完全にこじつけだが、ゴールしたあとに「スポーツドリンク」ではなく「温かい宇治茶
※読んだ時ゴールしたあとあったかいお茶飲むんかいと思ってしまった
④「根っからの文化系」と「クラスの運動ができる人気者」
⑤オチの「走ること」を「罰にする」という発想

 

5個も思想で韻踏んでるじゃんこの人やべえと思った。


凄く面白かったのでHIPHOPですねとコメントをすると、返答があった。

 

どうやらランニングクリエイターの神屋伸行さんの企画で本記事を書いたそうだ。
神屋さんは元箱根駅伝ランナーであったそうだ。
そして写真は箱根駅伝の彫像で、神屋さんをリスペクトする意味でもこの写真を選んだそうだ。

 

いやいやいやどれだけ詰め込むの!!?
これはもうHIPHOPでいうリスペクトを込めた「サンプリング」ではないか。

 

サンプリングとは
既存(過去)の音源から音(ベース音等)や歌詞の一部分を抜粋し、
同じパートをループさせたり継ぎ接ぎするなど曲の構成を再構築することで名目上別の曲を作り出す手法のこと。あくまで曲の一部分を引用するだけなので、基本的な歌詞やメロディーラインをそのままなぞるカバーやアレンジとは別物である。

 


本人はそんな事は微塵も気にせず書いていただろうが、
これらを無意識に散りばめながら本文を書いていたのかと思うと、
世の中に凄い人はたくさんいるんだなあととても感心した。


そしてやはり考察はとても楽しいものだと再認識させてくれた記事だった。

 

今日はCreepy Nutsを聴きながら作業しよう。

以上。