こじらせ雑記

三十路チビデブ独身無職子供部屋おじさんはこれから人生をどう歩むのか。 好きな事、思った事をコンプレックスに乗せて吐き出します。

大学生の恋愛相談に乗ってたらいつの間にか慰められてた話

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センシティブな問題に頭使ってたらなんかちょっと荒んでしまったので
気持ちを前向きにさせるためにも励まされた話をしようと思う。

 

先月とある日の夕暮れ時、知り合いの大学生の男の子からLINEがきた。
彼女に振られたらしい。


振られたのはもちろん驚いたが、僕に言ってくる事の方が驚いた。
今まで生きてきた33年間で、まともな恋愛相談なんか受けたことがない。
まあそれはそうだろう。山里さんと同じく自分でも「心の童貞」だと思う。
童貞に相談したところでいい答えなど返ってくるはずもない。
別れた直後だというのは文面から察せられたので、
ここは童貞ながら慎重に大人な対応を見せねばなるまいと意気込んだ。

 

まずは事情を聞く。
年上の社会人の彼女だったらしく、

 

仕事に集中したい
もっと成長したいけど彼氏といると甘えてしまう

 

と別れを切り出されたそうだ。
彼は移動中の電話でその話を切り出され、「そうだったのか、ごめん、頑張ってね」
としか言えず別れを受け入れ、ショックでかなり落ち込んでいるようだった。

 

この時点でもうちょっと童貞心に火が点きそうになる。
まず自分の彼氏に集中できていないのに仕事になんか集中できるのか?

成長したいけど甘えちゃうだぁ?成長できるかそんな考えで。
あと電話で別れ話て。彼氏に面と向かって向き合えてねーじゃん。
それから相手が移動中なのに別れ話すんなよ。あと君も家帰ってから聞きなさいよ。まあ気になるのはわかるけども。
いやいやダメだ、会ったこともない人をちょっと冒頭の話聞いただけで悪く言ってはいけない。一部を切り取って評価をしてはいけないと散々テラスハウスに教えられたのだ。
しかし言ってはいけないのはわかってはいるのだが、やっぱりマインドは童貞なので相手をすぐにディスってしまう。
慎重に大人な対応はちょっと無理だ。LINEを見返しても会ったこともない女性をディスりながら都度彼に謝っていた。

 


しかし電話で別れか。僕も6年付き合った彼女に別れを告げられた時は電話だったな。
そして彼と同じく言われるがままそのまま受け入れた。妙な既視感を覚え、自分と彼の状況を重ね合わせてしまった。
当時の僕も電話を切りすぐ友人に報告したところ、平日にも関わらず友人は心配してすぐに駆けつけ飲み屋に連れ出してくれた。
今思い出してもとてもありがたかったなあと思う。

その時しきりに友人が話してくれたのは、


「会って話してみないとわからないし、伝わっていないこともお互いあるだろうから、まずは会って話したほうが良い」


という事だった。これは今となって振り返っても確かにそうだった。
幸い僕は面と向かって話す機会を設けることができた。
やはり面と向かって相手の表情を見て話をしないとわからない事はある。
それが大事な話になると尚更だと思う。
よし、まずはこれだ。

 

とりあえず面と向かって話したほうがいいよまずは。
→もう会えないと言われた

 

いやいやいや逃げてるじゃん相手。
これはもう心の声がLINEに漏れてしまった。
さすがに一方的過ぎませんかね?こちらの気持ちガン無視ですか?
いやもうそんな女やめとけと心の中の童貞が暴れそうになったが堪える。
当時の僕はもう一度考えて直してほしいと粘れなかったことを深く後悔した。
彼にはそんな思いを引きずってほしくないと思った。

 

LINEは一旦辞め、家路についた彼と電話で話をする。
電話の内容はちょっと思い出せないが、なるべく彼が今思っていることを口に出して言ってもらい、彼自身の気持ちが整理できる事を心掛けて話をした。
その中で僕の主張はこんな感じだったと思う。


今でも好きならば粘ったほうがいい。
相手の意見はわかるが、自分の意見もしっかり尊重し伝えたほうがいい。
まずは自分の気持ちが最優先だ。
でないと次に進めなくなるか、踏ん切りがつくのが遅くなる。それは良くない。
自分の気持ちをしっかり整理した上で会って話をし、その結果を受け入れるべき。
会ってくれないならそれはもう辞めておいたほうがいい。


そして電話を切り少し経ってからまたLINEがきた。
会って話をしたい旨を伝えたが、彼女はどうしても会いたくないらしい。
もうそこまできたらしょうがない。これ以上は辞めておいたほうがいい。

その後彼女とLINEでやりとりをしていたらしいが、結局また電話で話をする事ができたという。
彼は淡々と報告してくれた。

 

彼女の本音を全てではないかもしれないが聞き出せた。
少なくとも今は戻れない、前から価値観の違いがあった。
好きが越えれば良かったけど越えなかった。
今は好きという気持ちはない。

 

対して彼は自分の気持ちを伝えた。
感情的になって酷い言い方になってしまった事もあったが、何言われても好きなものは好き。
そして伝えた上で振り返る。
お互いの思ってる事をちゃんと言い合って分かり合えたのは1歩前進かなと思えた。
もし時間が経って気持ちが変わらなかったらもう1回伝えようと思う。
ちゃんとぶつかってお互いごめんねで終われた。最後は和解できた。
理想的とは言えなくても、悪い終わり方ではなかったと。


彼は大人だ。
相手の意見を聞き出し、受け入れ、その上でしっかり自分の気持ちを伝え、
最後は人との縁も切らさずに彼女と恋人関係を終わらせたのだ。
当時27歳だった僕には全くできなかった行動や思考を20代前半で経験している事がひどく羨ましかった。

彼の話を聞いている最中、別れたばかりで大変申し訳ないのだが、

 

いいなぁー
羨ましい
大人だわ
良かったなあ

 

と心の声がダダ漏れしてしまった。
流石にいいなあーとか良かったなあはないだろと思いつつも、でも本心で思ってしまったのだからしょうがない。
過去を振り返った時の後悔、若さと貴重な経験への憧れ、自分もいい歳になったなという思いがグルグル巡ってなんとも言い難い気持ちになったが、それでも結局は自分と同じ結果にならなくて良かったと安心した。

 

そして最後彼にこう言われた。

 

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逆だろ。

 

以上。