こじらせ雑記

三十路チビデブ独身無職子供部屋おじさんはこれから人生をどう歩むのか。 好きな事、思った事をコンプレックスに乗せて吐き出します。

アル中カラカラは何故人を惹きつけるのか

 

半年前くらいに突如YouTubeのおすすめに上がってきた
エスタンハイボール飲んでみた【世界のハイボールシリーズ】
という動画。その衝撃的な内容に心底驚かされ、そして魅了された。

※先に警告しておくが、本動画はありえないほど汚い。
苦手な方は視聴しないほうがいい。

youtu.be


youtubeでの本動画再生数は現時点で252万再生、
チャンネル総再生数1億5千万再生と驚異の数字を誇る。
本家ニコニコ動画に上がっている動画再生数と合わせると1億8千万再生程。

アル中カラカラは何故ここまで人を惹きつけるのか、自分なりに考察してみた。


感動


人は感情を大きく刺激されたり、揺さぶられたりする事で

感動を覚える生き物なのだそうだ。


アル中カラカラの魅力は大きく分けて【3つの要素】によって構成され、
【3つの感動】により心が惹きつけられるのではないかと考えている。

 

僕が考察する【3つの要素】


■圧倒的汚さ
■投稿者の異常性
■秀逸なコメント

 

【3つの要素】から成る【3つの感動】


★「圧倒的汚さ」

→誰もやった事のない、見たこともない驚き


★「投稿者の異常性」

→未知の物事に遭遇した時、意味や理由を知りたがる心理「好奇心」


★「秀逸なコメント」

→コメントへの共感と視聴者の一体感


それぞれの【要素】を説明しながら【感動】との関連性を解説していこうと思う。

 

 

■圧倒的汚さ

●とにかく全てが「きったねぇ」

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人間としてまともな感覚の持ち主、
いや日本人として一般的な衛生観念からすると誰しもが「汚い」と思うだろう。
まず兎にも角にも全てが汚いのだ。

おおよそ料理をする環境ではない、きたねえゴザ。
様々な汚れが蓄積された、きたねえ炊飯器。
ありえないほどのクチャラーな投稿者から繰り出される、きたねえ咀嚼音。
昨今流行している咀嚼音ASMRなんて目じゃねえ。後述するがコメントで「排水溝」と揶揄される。
刺激物を思いっきり口に含んだ時に吐き出される嗚咽(おえつ)。
吸い殻山盛りのきったねえ灰皿。

ニコニコ動画料理動画勢の今まで誰もが気を遣ってきた「清潔さ」の真逆をいく圧倒的「汚さ」。
数年前までのニコニコ動画の料理動画のコメントは「~洗った?」という流行があった。
まな板洗った?包丁洗った?野菜洗った?肉洗った?
少しでも衛生的に問題がある場合は潔癖症のようなツッコミが入る。
ネタでコメントしている人が多数だが、本気でそう感じている人も一定数いただろう。

そんな中「きったねえ」は今まで誰も踏み込んだ事のない未知の領域だった。
「今まで誰もやっていなかった」という新しさは、人々に感動を与えたのだと思う。


汚すぎてどこからツッコミ入れたらいいかわからなくなるが、

不思議と動画を見続けてしまう。
そして見続けているといつの間にか見慣れてしまう。
あんなに「汚い」という嫌悪感を突きつけられたのに、人間の慣れとは恐ろしい。
何故慣れてしまうのかは今度別に考察してみようと思う。

 

わざわざ「汚い」と書き込む者もいるが、そんな事は誰しもわかっている。
見ている人間全てがこれを見て「汚い」と感じる。
動画の始めから「汚いと思い、驚く」という感情をぐらんぐらんに揺さぶられている。

この「汚いと思い、驚く」という人の感情を揺さぶられる事が感動であり、
アル中カラカラが人を惹きつける1つ目の【感動】ではないかと考察する。


■投稿者の異常性

●異常な分量の調味料


調味料の量が人間の使い方ではない。
基本的に投稿者の料理は
「ありえない量の味の素」と「ありえない量の刺激調味料」で構成されている。
一味唐辛子、チリパウダー、タバスコなどなど。
中での投稿者オリジナルの
アル中パウダー(粉からし4缶、粉わさび4缶、多量の味の素、一味唐辛子6瓶)回は
神回なので是非観てほしい。

 

●異常な分量のハイボール


ハイボールと言っていいのだろうか?
でかいジョッキグラスにロックアイス、そこに注がれる1:1のウイスキーと炭酸水。
業務用角瓶5リットルから注がれるウイスキー
絶対に濃い。尋常ではない。しかしそれを一気飲みする。
常人では絶対危ない。そう、もう危ない。スリリング。
本当に同じ人間なのか疑ってしまうほどの非常人性。もう一度言いたくなる。本当に同じ人なのか?
一気飲みした後、氷のみ残ったグラスを左右に揺らし、

カラカラと音を立て「お゛い゛じー!!」と叫ぶ。
これこそこの投稿者wawawaが「アル中カラカラ」と呼ばれる所以である。
これはアルコール中毒症状である「手が震える」という行為をごまかすためだとかそうではないとか。

 

●投稿者のクセ

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なんだその表現と言い回しは、とツッコミたくなる独特なクセが存在する。

表現
味の素→おばあちゃんの味
何故おばあちゃんの味なのか視聴者は全員わからないが投稿者wawawaはそう呼ぶ。

言い回し
おそらく酒やけであろうハイパーダミ声から繰り出される。
文字表現すると全てに濁点がつく。

でぎだがも゛ー!!(できたかも)
お゛い゛じー!!(おいしー)
まじぇまじぇ(混ぜ混ぜ)

動画の最後に表記される字幕「ご清聴ありがとうございました」
かたくなに「ご視聴ありがとうございました」ではなく

「ご清聴ありがとうございました」これ個人的にすごく気になる。


●きったねえ投稿者に何故か湧いてしまう親近感


多量の刺激物を好んで使用しているのにむせるという、

人間として当然の反応に親近感を覚えてしまう。
あ、この人ちゃんと人間なんだという謎の安心感?もある。

おふざけを演じているようなそぶりはなく、
本人は至って真面目にやっているように見える。ここにリアリティを感じる。
昨今YouTubeで流行っているコンテンツ「ルーティーン」を思わせる。
視聴者にも愛されており、今年に入り更新が途絶えたことから
まことしやかに死亡説が流れた時は投稿者を心配する声が多かった。

 


ここまで様々な異常性を見せつけられ、
驚きや危機感、はたまた親近感など色々な感情が心の中に駆け巡る。

 

https://www.excite.co.jp/news/article/Mocosuku_45285/?p=3
未知のものごとに遭遇した時、意味や理由を知りたがる心理「好奇心」も、
動物や人間に備わっている基本的な欲求

 

なのだそうだ。

 

これが人を惹きつける2つ目の【感動】ではないか。

 

■秀逸なコメント

 

●流れるコメントの秀逸さ


動画を流れる例えコメントが上手いことを言う。
クチャラーな投稿者のきったねえ咀嚼音を「排水溝」と揶揄、

正にその通り過ぎて笑ってしまう。
味の素が多量に投入されると大きな赤字で流れる「死の灰」。
料理(?)を食べる→ハイボール(?)を飲む→タバコを吸う
という一連の流れを「死の三角食べ」はたまた「バミューダトライアングル」。
視聴者のコメントから数々の名言が生み出されている。

 ●謎の一体感

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きったねえゴザに落ちた食材をきちんと拾って食べると一斉に流れるコメント

「えらいね」
料理が完成した際、投稿者が視聴者へ向けてコメントを促し、
画面いっぱいに溢れる「おおおおおおおおおおおおお」
他にも動画ごとに様々な一体感のあるコメントが立ち並ぶ。

 


上述した汚さや異常性によって視聴者が抱いた感情がコメントによって代弁され、

それに共感する。
動画を流れるコメントの共感と一体感が3つ目の【感動】ではないか。

 

 

総括

★「圧倒的汚さ」

→誰もやった事のない、見たこともない驚き


★「投稿者の異常性」

→未知のものごとに遭遇した時、意味や理由を知りたがる心理「好奇心」


★「秀逸なコメント」

→コメントへの共感と視聴者の一体感


以上の【3つの要素】と【3つの感動】が、
アル中カラカラが人を惹きつけてやまない理由であると考察する。

 


考察以外に抱いた感想


●怖いもの見たさ


怖いもの見たさの心理をググってみたところ、とあるブログにこんな意見があった。

 

「きっと怖いもの見たさは、自分がいかに安全かを確認するために備わっている機能なのだろう。」

 

非常に共感を覚えた。
異常なものをみて自分が正常だと確認する安心感みたいなものもあると思う。

 

●同じものを繰り返す


各動画の構成はほぼ同じであり、更新頻度も高い。
一貫して同じ内容を継続して発信するコンテンツ力は

投稿者の天賦の才と言えると思う。
物事を継続させるというのは本当に難しい。
おそらく意識してやってはいないだろう。故に天才であると言わざるを得ない。
アル中カラカラおじさんを見習ってこのブログも継続していきたい。

 

リスペクト


兎にも角にもこの動画では様々な感情を大きく揺さぶられる。
僕も一つでもいいから人の心を揺さぶるようなコンテンツを発信したい。
以上。

 

YouTubeに上がっている動画はwawawa氏ではなく転載であり、

本家はあくまでもニコニコ動画なのだそうだが、最初に閲覧したのがYouTubeなので

そちらをリンクに貼る事にした。