三十路独身根暗無職こじらせこどおじがタピオカブーム終焉を迎えつつある中、思うこと
一昨日数年ぶりにタピオカミルクティーを飲んだ。
ひょんな事だが色々思うところがあったのでしたためてみた。
●タピオカミルクティーとの出会い
初めて口にしたのは26年前の1994年、中華民国台湾台北市、当時7歳だった。
父の仕事の関係で三年間台湾に住んでいた。
台湾では当時から日常に定着しており、街中の至るところにタピオカを取り扱っている店舗があった。
母と出かける度によく買ってもらっていたのを思い出す。
もう26年も前なのか。改めて認識するとそんなに時が経っていたのかととても驚いた。
●タピオカミルクティーが大好きだ
濃いめのアッサムティーベースの甘いミルクティー。
デカいストローでカップ内に沈んだタピオカを豪快に吸い上げ
口の中いっぱいに含んだタピオカをモチャモチャ咀嚼する気持ちよさがたまらない。
タピオカの中心部の芯がサクッとする感触も好きだ。
更に台湾の真夏の平均気温は30℃、炎天下の中乾いた喉に甘く冷たいそれは至福の刻だった。
日本に帰国してからは口にすることはなかったが、
19歳の時に中国留学で再び出会い、半年間毎日浴びるように飲んでいた。
そのぐらいタピオカミルクティーが好きだ。
●タピオカミルクティーの歴史
改めてWikipediaでタピオカを調べてみた。
1983年に台湾の喫茶店で発祥したとされる。
中国語で珍珠奶茶(zhēnzhū nǎichá、ヂェンヂューナイチャ-)と読む。
10年ほどで台湾の国民的飲料になったらしく、
ちょうど台湾に滞在していた時期と被っている。初めて知った。
日本に上陸したのは1990年代後半頃からだそうだ。
●去年起きたブーム禍で一度も口にしなかった
そんな大好きなタピオカだが32歳(明日33歳)独身根暗無職こじらせこどおじからすると
ブーム渦中ではとてもじゃないが買う気にはならなかった。理由はまあ色々ある。
こじらせおじさんの理由がある。
1.ブーム渦中でおじさんがタピオカを飲むという恥ずかしさ
TV番組で有吉とマツコが同じことを言っていてめちゃめちゃ共感した。
美味しいし大好きなんだ。でも恥ずかしいんだ。
多分誰も気にしないだろうし気にしなきゃいいんだろうが客観的に見てキモいと思ってしまう。
ブームに乗っかって飲んでいると思われるのも恥ずかしい。
2.若い女性を中心に起きているブーム
自分の好きなものが汚されてしまったようなあの感覚。古参厨のあの感覚。
こちとら7歳からタピオカ飲んでんだぞという謎のプライドが購買意欲を萎えさせる。
3.「映え」への嫌悪感
上記と被るが、大好きなタピオカがインスタで若い女子に承認欲求の餌食になり消費されているのかと思うと(こじらせ)物凄い嫌悪感があった。
てかインスタ映えってなんだよわざわざ茶と牛乳分離させんなしっかり混ぜろや
台湾だったらシェイカーでバーテンのようにシャカシャカ振ってくれてたぞ
ワクワクしたわーあのシャカシャカ
母親にシェイカー買ってもらったわ
そんなタピオカをなあ…タピオカを承認欲求のおもちゃにすんなよ!!
4.ゴミと飲み残し
インスタに投稿し終えたあと飲み残し、ゴミをその辺に放置するというニュースの画像を見てとても嫌な気持ちになった。
このタイミングで流行に乗じてタピオカを飲んでしまったら
そんな奴と一緒になってしまうような気がして尚更飲む気になれなかった。
5.高い
物価と時代の違いもあるだろうが、そもそも高い。
留学時は一杯200円もしなかったからガブガブ飲んでいたが、一杯500円前後は高い。
自作したらいくらで作れるのか計算してしまった。
お店の味っぽく濃いめのミルクティーにこだわっても一杯150円で作れる計算になった。
店舗の原価はもっと安いだろう。数十円くらいらしい。
6.カロリーも高い
ブーム中のちょうど一年前といえば、
僕は意中の女性に振り向いてもらおう&自分に自信をつけようと思い立ちダイエットを始めた頃だった。
タピオカミルクティー一杯のカロリーは450kcal前後と即席ラーメン一杯分と同じ。
食事制限と軽いジョギングでみるみるうちに体重が落ちていく中、
そんな糖質炭水化物のカロリー爆弾をおいそれと飲むわけにはいかなかった。
●数年ぶりのタピオカミルクティー
今年1月中旬に仕事を辞め、コロナ禍ですっかり就職のタイミングを逃してしまい、
貯金も底をつきひもじい生活が続いていた中、先日やっと雇用保険がおりた。
ちょっとした贅沢がしたくなり、近所のタピオカ屋さんに行ってみた。
茶乃樹
https://xn--1iqp59djer.com/
去年の夏オープンしてたらしい。オーナーさん台湾の方っぽい。
店頭に立ってた方は日本人っぽかったけど。
アッサムミルクティーのタピオカ Lサイズ550円
うむ。甘い。うまい。懐かしい。
台湾で飲んでたときと同じ味がして思わずニヤけてしまった。
やはり好きだ。荒んだ毎日を送っている中、ちょっとだけ幸せな気持ちになれた。
●低価格で日常に定着してくれる事を願う
とまあこじらせてるから色々思うところがあり、
せっかくだから文字起こししてみるかとブログを始める事にした。
記事のタイトルをすぐ決め文字起こししてる最中に、
本当にタピオカブームは終焉を迎えようとしているのだろうかとふと思った。
僕が勝手にブームが終わり掛けてると思ってるだけでは…と不安になった。
「タピオカ ブーム 収束」でググり2つの記事を目にした。
https://news.goo.ne.jp/article/dailyshincho/business/dailyshincho-633570.html
2020年6月8日 掲載の記事。
財務省の月毎に貿易統計をまとめたグラフ。
去年のブーム時と比べタピオカの輸入量はかなり下がっている。
やはりブームは終焉に向かっている事は間違いではなさそうだ。
でも新潮の記事かあソースとしてはちょっとなあと思いもうひと記事開いて読んでみた。
https://diamond.jp/articles/-/223284
2019年12月13日 掲載の記事。
経済的な視野からみたわかりやすい&読みやすい内容と、台湾人筆者のタピオカへの愛が感じられてとてもよかった。
記事の最後にこう締めくくっている。
「この局面を乗り超えることができれば、
日本においてもスタバのドリンク類と同様に、
息の長い人気商品としての地位を確立できるだろう。」
ブームが文化として残り、低価格帯で気軽に楽しめるコンテンツになってくれる事を僕も願う。
なんかかっこよく締めてみた。
以上。
●余談
当時のよく買っていたタピオカ屋さんをグーグルマップで調べてみたらそれっぽいお店があった。
流石に四半世紀も経ってたら当時と同じ店ではないだろうけど中山北路交差点近く、
店構えもこんな感じだった。
思い出補正もあるだろうが、タピオカ屋のおねえさんはみんな可愛かった気がする。
そんな可愛いおねえさんにカタコトの日本語で「チョットマッテネ。」
と言われると得も言われぬ高揚感があったのを覚えている。
なんか高尚に表現したけど単純にカタコトはかわいいし、日本人だと気付いてわざわざ日本語を話してくれると嬉しい。
台湾の人達は日本人を見分ける嗅覚がすごい。
何も喋ってないのに日本人だとバレる時もある。
また台湾行きたいな